記憶力と才能

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記憶力は生まれ持った才能、と思われがちですがそれは違います。そもそも人間本来の記憶力はさほど個人差がなく、その能力をどれだけ鍛えたかというトレーニングの絶対量の違いなのです。記憶トレーニングの絶対量が不足している人は当然ながら記憶術は身に付かないということです。

記憶術とは、人間の五感を使用して実現し得る特殊技能であり、その習得には徹底した反復練習が欠かせません。自転車に乗る訓練のようなものです。繰り返しのることでスイスイと快適に乗りこなせるようになりますよね。

世の中に存在する記憶術は怪しいものや、いい加減のもの、詐欺まがいのものを除けば、どの流派もそれなりの根拠があります。どこも似通った原理やトレーニングの成果が揚げられていることからも分かるのではないでしょうか。

つまりどの記憶術のセミナー室も裏を返せば看板こそ違えど、教えていることの本質はほとんどが同じだということに辿りつきます。そもそも記憶術とはオカルトでもなければ、マジックでもなく、努力によって高められる人間本来の能力の一つに過ぎないということです。

例えば小学生と２０歳の自分が同じ本を読んだとします。インプットされる主体や対象は同じであるのに、記憶の定着率は格段に変わっているはずです。記憶能力は訓練や成長によって高められている、ということなのです。

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